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写真記
アヤソフィア博物館(トルコ)


「東西文明の十字路」という言葉がピッタリとあてはまるイスタンブール。この街がまだコンスタンティノープルと言う名前だった時代に建造され、その後、オスマントルコ時代にはモスクとして使われていたアヤソフィアは、まさにこのイスタンブールを象徴する建物です。近代トルコの父と呼ばれるアタチュルク初代大統領の英断により博物館とされ、この街の歴史を訪れた人に伝えてくれます。

その1


アヤソフィア聖堂は、もともとは360年に建立され、その後、何度かの焼失を経て、現在のものは6世紀に再建されたものです。

ビザンティン帝国のユスティニアヌス1世の「過去にも未来にもない新しい聖堂を」という願のもとに建築されたと伝えられています。
外から見たアヤソフィア


ビザンチン建築の最高傑作と称されるアヤソフィアですが、実はこの建物を有名にしているのは、外観よりもむしろその内側にあります。

博物館への入り口


コンスタンティノープルがオスマントルコにより陥落した後、18世紀に漆喰で塗りつぶされていたビザンチン時代のモザイク画が、1931年、アメリカの調査隊により発見されたのです。

この部分は拝廊、洗礼を受けていないものはここまでしか入れなかった。

拝廊内部


アヤソフィアがビザンチン時代の「遺跡」として脚光を浴び始めると、初代大統領のアタチュルクは、アヤソフィアを博物館として一般に公開することを決めました。
拝廊内部


現在では主に9世紀以降の時代に造られたイコンのモザイクと、イスラム的な装飾を一緒に見ることができる、宗教を超越した「博物館」となっています。
拝廊内部


キリスト教というのは本来偶像崇拝を禁止しています。でも「世界宗教」として広まっていく過程で、特に具象表現を好むギリシャ・ローマ世界へ広まったことで、イコンが崇拝されるようになったと言われています。

そして、イコンは文字が読めない人に聖書の教えや物語を伝える役目を果たしていたのです。
拝廊内部


ちなみにパソコン用語の「アイコン」って「イコン」が語源なんですよ。「絵で意味を伝える」ということなのです。

拝廊内部


さて、聖堂の内部はものすごく壮麗な空間が広がっています。そしてこの空間をモザイクのイコンとイスラム装飾が埋め尽くしていて、なんとも不思議な雰囲気をかもし出しています。ドーム最上部の床からの高さは56メートルです。

写真は上部の回廊から見下ろした様子。

聖堂内部


美しいのはイコンばかりではないです。これはアラビア文字を装飾したモザイク画です。
プレート


そしてこれはアヤソフィアの中でもわりと有名な聖母子像です。

さて、上部の回廊ではより多くのモザイク画が見られるので上って見てみましょう。
聖堂内部


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