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写真記
空から見たウルル(エアーズロック)

今回の旅行で僕はウルル(エアーズロック)に登りませんでした。その代わりというわけでもないですが、ヘリコプターに乗って空からウルルとカタジュタ(オルガ山)を眺めるツアーに参加しました。これがまた素晴らしい眺め。さぁ、地球のデベソを一緒に上から眺めてみましょう。


実はケアンズーエアーズロック間のフライトでも、離着陸の時にウルルを空から見ることができます。これがその写真。けっこう良く見えます。でももっとよく見る方法が。



そう、ヘリコプターですね。ヘリコプターはエアーズロック空港の横にある小型機用の飛行場から飛び立ちます。


ウルルのヘリコプター遊覧ツアーにはいくつかありますが今回僕が参加したのはウルルとカタジュタを30分で見て廻るツアーです。このPHSのヘリは特別仕様で座席横の窓が丸く出っ張っています。だからとても外が見易いんですよ。


というわけで、出〜発〜。

空港から上空へ高度を上げるとすぐにウルルが見えました。手前に見えているのは、ウルル観光のベース。エアーズロックリゾートです。



ヘリはまずウルルを目指します。だんだんと近づいてきました。当たり前ですが飛行機の窓から見るよりもずっとよく見えます。


ウルルは周囲約9キロ、高さ348メートル、全長3400メートルの世界第2位の大きさの一枚岩。造山運動で本来水平だった堆積層が垂直にねじれて地表に現れたもの。その地層の中で長い年月を経て残った硬い部分が、今僕たちが目にしているウルルなのです。


「ウルル」というのはアボリジニの言葉で「日陰の場所」という意味だそうです。今回は朝8時台のフライトなので、ヘリコプターはウルルが綺麗に見えるように東側の「日向の場所」を飛んでいます。ちゃんと、左右の窓、どちらからも同じように良く見えるように、ウルルの東面に沿って往復してくれます。



少し手前に出っ張っているところ。ちょうどこの部分が登山の時に登っていく場所です。他の場所に比べれば緩やかですが、かなり急ですね。下の方に小さく白い点が並んでいるでしょ。あれが登山に来ている人たちの乗ってきた車です。



それにしても、ウルルというのは本当に平たい土地に、ここだけ飛び出ているんですね。空から見るとよ〜くわかります。プリンをお皿に乗せたみたいですが、これでも地上に出ている部分は全体の3分の1に過ぎず、残りはこの地面の下に入っているのだそうですよ。


さて一通りウルルを眺めると、ヘリはカタジュタへと向かいます。


カタジュタはウルルほど有名ではないですが、ウルルから西へ30キロほど離れた場所にある岩山。同じように堆積層が地表に現れた岩盤ですが、こちらはねじれずに現れたために、削れ方がウルルとは異なったのですね。


デコボコとたくさんの岩山が密集しているように見えます。まるで人の頭がたくさん地面から突き出ているみたいでしょ?「カタジュタ」というのは「たくさんの頭」という意味なのです。


全部で頭は36個。一番高いところで546メートルです。実はウルルよりも規模の大きい岩山なんですよ。


カタジュタは高さも形も異なる36個の岩山から構成されているので、見る場所によって全く違う姿に見えます。全体像は上から見ないとつかめないんです。


こうしてみると何か巨大な生き物がたくさん横たわっているようにも見えますね。何に見えます?そう、オーム。宮崎駿氏の代表作、「風の谷のナウシカ」の「風の谷」とはこのカタジュタにある「風の谷」と呼ばれている場所がモデルで、オームはこの岩山がモデルだと言われているそうです。そういえば、オームの屍骸が腐海に覆われていく姿は、わずかに草木が生えるこのカタジュタの岩山に似ています。


それにしてもなんとも不思議な光景です。


このカタジュタもアボリジニの方たちにとってはとても神聖な場所なのだそうですが、それも肯けますね。


さて、ウルルと同じようにカタジュタでもヘリは左右の窓に公平に景色を見せてくれます。そして一通り見終わると空港へと引き返す時間です。


帰りは少しだけスピードを上げて、あっという間に空港が見えてきました。黄色いのはホテルからピックアップしてくれた小型バスです。


そして、はい、到着。いや〜素晴らしい眺めでした。満足、満足。

さて、30分の遊覧飛行は195ドル(約1万5千円)。ちょ〜っと高いけど、見ごたえ十分。30分って短いかなって気もしますが、けっこうたっぷり見ることができました。ヘリコプター遊覧、病み付きになりそう!


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