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01 マヨラーとショウラー

 「マヨラー」という言葉がいつの間にか「市民権」を得てしまったようです。一言で言えば何にでもマヨネーズをかけて食べる人のこと。当事者にしてみればやや開き直り、他人から見ると若干蔑みを込めて使っている気もするこの言葉。僕が子供の頃には、マヨラーという言葉は存在しなかったけど、ご飯にマヨネーズをかけたりする子供はいました。でも、そういうことは「してはけないこと」だったから、少なくともメジャーな行為ではなかったし、している人は軽蔑されていました。

 でも考えてみれば、何にでもマヨネーズをかけて食べる人がマヨラーなら、何にでも醤油をかけて食べる人のことを「ショウラー」と呼ぶべきではないか。おひたしに醤油、漬物に醤油、揚げ物に醤油、豆腐に醤油、魚の塩焼きに醤油。お餅に醤油。和食に醤油がかかるのはまだ良いとしても、ハンバーグやステーキに醤油がかかればそれは立派な「和風」。醤油がベースのドレッシングも「和風ドレッシング」。何にでもマヨネーズをかけると「マヨラー」で、醤油をかけると「和風」って、ちょっと不公平な気がしませんか。だから僕は何にでも醤油をかける人を「ショウラー」と呼びたいと思います。

 さて、マヨラーに対しては「何にでもマヨネーズをかけるなんて」と嫌悪感を示すショウラー達ですが、自分達は何にでも醤油をかけて食べています。むしろ彼らの醤油への依存度のほうがマヨラーのマヨネーズへの依存度よりも高いくらいで、例えば海外旅行へ行けば、せっせと現地料理に醤油をかけて食べているわけです。ある旅行会社では、そんなお客のために添乗員さんが常に醤油を持ち歩いていて、食事時にサッと出してくれます。そしてショウラー達はさも満足げに、魚の香草焼きに醤油をかけて「やっぱり焼き魚には醤油だよな」なんてつぶやいたりする。もちろん醤油をかけたほうが美味しくいただけるケースがあることは否定しないですけどね。

 でも「この国の料理はみんな同じ味」なんて文句言う人に限って、何にでも醤油をかけて同じ味にして食べているのはちょっと滑稽。体力勝負の海外旅行だから、懐かしい醤油の香りは食欲を増進させてくれるし、口に合わずに何も食べないよりはましかもしれないけど、せめて一口くらいは現地の味を試してから醤油をかけても良いのではないかと思ったりするわけです。

 何にでもマヨネーズをかけて食べるのに顔をしかめるのならね。(ちなみに僕はマヨラーでもショウラーでもありません。)



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